独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

診療科のご案内

腎臓内科

鈴木
鈴木 朗
すずき あきら
役職
内科診療部長長
経歴
1996年 三重大学医学部卒業
専門分野
腎疾患、透析療法
ネフローゼ症候群、多発性嚢胞腎
資格
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本腎臓学会腎臓専門医・指導医
日本透析医学会透析専門医

特徴

常勤医師4名(全て腎臓専門医、透析専門医)と後期研修医4 名で診療を行っております。検尿異常、ネフローゼ症候群、自己免疫疾患による腎障害から慢性腎臓病、血液透析、腹膜透析まで全ての腎疾患に対応しております。血液浄化センターではHD、on line HDF、血漿交換、DFPP、LDL アフェレーシスなど全ての血液浄化療法を実施可能です。オンコール体制により夜間休日も血液浄化療法が実施可能です。


診療内容

検尿異常、ネフローゼ症候群、あるいは急激な腎機能低下で発見される腎疾患について、腎生検にて診断し治療を行っております。小児期発症のネフローゼ症候群に対しては積極的にリツキシマブを使用し、ステロイドを減量し副作用を抑えつつ良好な治療成績をあげております。慢性腎臓病については、透析導入回避を目指して、最新の知見に基づいた薬物療法、食事療法を実践しております。末期腎不全に至った例は、療法選択外来を受けていただき各人の生活スタイルに合わせた最適な腎代替療法を提案させていただきます。維持血液透析、維持腹膜透析例も管理しており、総合病院であるメリットを生かし合併症を早期に発見することにより透析患者さんの生命予後改善を目指しております。血液透析患者の内シャント狭窄にたいするPTAや、ブラッドアクセス作成困難例に対するパーマネントカテーテル留置も行っております。


診療実績

腎生検 実施件数
IgA腎症 7
膜性腎症 2
糖尿病性腎症 4
ANCA関連血管炎 3
巣状糸球体硬化症 3
微小変化型ネフローゼ症候群 3
紫斑病性腎炎 2
その他 6

血液浄化療法 実施件数
HD 3,220
online HDF 2,195
PE(血漿交換) 41
DFPP 3
LDLアフェレーシス 25
GCAP(顆粒球吸着) 15
CART(腹水濾過濃縮) 13
ICU における血液浄化 170

詳細について

ご紹介

検尿異常、慢性・急性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性・急性腎不全、水・電解質異常などの診断・治療を行います。 セカンドオピニオンも提供します。

腎臓内科診療概要

1)検尿異常

尿蛋白、尿潜血が見られる場合、慢性糸球体腎炎が疑われます。放置すると将来腎不全となり透析療法が必要になる可能性があります。発症早期に腎生検にて診断し治療介入することでより大きな治療効果が期待できます。日本で最も多い腎炎であるIgA腎症については、扁桃を摘出し、ステロイドパルス療法(扁摘パルス療法)を行うと完全寛解に至る例もあります。健診で検尿異常を指摘された場合は腎臓専門医の診察を受けることをお薦めします。

2)ネフローゼ症候群

多量の尿蛋白が出現し、手足がむくむ疾患群をネフローゼ症候群といいます。腎疾患以外にも、血液疾患、膠原病、悪性腫瘍、感染症、薬剤の副作用など原因は多岐にわたるため詳細な検索が必要です。若年者で多く見られる微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)は、ステロイド治療が著効します。しかし、頻回に再発する例やステロイド依存性(ステロイドを減量すると再発する)となり長期間ステロイドを服用する例もあり、ステロイドの副作用が問題となります。小児期発症のMCNSにはリツキシマブを併用することにより、ステロイドを中止できる例があります。リツキシマブは成人発症MCNSについても有効であることが期待されており、大阪大学腎臓内科を中心に臨床研究が行われています。当院もこの臨床研究に参加しております。

3)多発性嚢胞腎

難病に指定されている遺伝性疾患ですが症例数は比較的多く、日本では約700~1400人に1人の患者がいると推定されています。出生後から腎臓に多数の嚢胞が出現し加齢とともに大きくなるため、腎機能は緩徐に低下して50歳~80歳で透析療法が必要となる場合があります。2014年から嚢胞の増大を防ぐ治療薬(トルバプタン)が実用化されています。当院でも積極的に使用し良好な治療効果を得ています。

4)慢性腎不全

慢性糸球体腎炎やネフローゼ症候群が増悪した場合、進行性に腎機能が低下する慢性腎不全となります。この時点では腎生検の出血リスクが高いため原疾患を診断することは困難です。仮に原因疾患を診断できたとしても治療効果はあまり期待できません。したがって、腎保護と合併症予防を目指した治療が主体となります。透析導入回避を目標として、当院栄養士による栄養指導も利用し、最新の知見を取り入れ集学的な治療を行っています。また、年間9回、どなたでも参加できる腎臓病教室を開催しており、食事療法、治療薬、など毎回異なるテーマについて、栄養士、薬剤師、医師、看護師が専門的な立場から分かりやすく解説します。

5)末期腎不全

末期腎不全に至った場合は、血液透析(HD)、腹膜透析(PD)、腎移植などの腎代替療法が必要となります。療法選択外来においてそれぞれの生活スタイルに最適な治療法を選べるようにサポートしています。血液透析療法については、HDだけでなくオンラインHDFも可能な設備を備えており、その他の特殊血液浄化療法(血漿交換、LDLアフェレーシスなど)にも全て対応しています。透析患者の救急疾患を受け入れるため、オンコール体制を敷き休日、夜間でも血液浄化療法が実施できる体制を整えています。ICUにおける血液浄化療法も当科が担当しています。また、リハビリ科の理学療法士による透析中のリハビリ療法を実施し、血液透析患者の予後改善、QOL向上を目指しています。近年、腹膜透析を希望される方が増加しており、症例数が増えております。移植につきましては、当院泌尿器科において生体腎移植を行うことが可能です。

6)ブラッドアクセス機能異常

血液透析患者の内シャント狭窄に対するPTAを実施しています。近隣の透析クリニックからの依頼に即応できる体制を構築中です。

腎臓グループ関連の主な著書

  • 透析患者の生活指導ガイド、南江堂、1998
  • 腎機能検査の正しい評価、診断と治療社、1998
  • 病診連携のための腎疾患診療ガイドライン、診断と治療社、1999
  • 腎臓内科レジデントマニュアル第4版、診断と治療社、2007
  • これだけは知っておきたい透析クリニックマニュアル、診断と治療社、2001
  • 臨床透析ハンドブック第4版、メディカルサイエンスインターナショナル、2009
  • 透析療法パーフェクトガイド、医歯薬出版、2007

腎臓病教室について

日時:毎月第4木曜日 午後1:30-2:30

場所:当院会議室2

講師:鈴木朗内科腎臓担当部長と当院の看護師・栄養師・検査技師

テーマ:毎月異なります(詳細は内線2701まで)

対象:腎炎や腎不全の患者さん、あるいは腎疾患に関心のある方ならどなたでもOKです。食欲が低下し水分摂取の増える夏や鍋物など塩分摂取が増えがちな冬の食事の注意点についての講義もあります。

医学的研究実施のお知らせ

最終更新日:2022年08月25日