独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

診療科のご案内

糖尿病・内分泌内科

馬屋原
馬屋原 豊
うまやはら ゆたか
役職
院長補佐
糖尿病内分泌内科診療部長
経歴
1990年 愛媛大学医学部卒業
1995年 大阪大学大学院修了
専門分野
糖尿病・内分泌
資格
糖尿病学会専門医・指導医・評議員
内科学会総合内科専門医・指導医
内分泌学会評議員
病態栄養学会専門医
大阪大学医学部臨床教授

特徴

●糖尿病地域連携パスを導入しています。

●1型糖尿病に対する先進医療(SAP、CSII、CGM カーボカウントなど)を積極的に行っております。

●妊娠糖尿病に対応しています。

●糖尿病ケアチームの創設により、全病院的に均質なチームワークの取れた専門的糖尿病治療を目指しております。

●外来においては糖尿病看護外来の充実を図っており、糖尿病透析予防外来も行っています。


診療内容

●1型糖尿病やコントロールの難しい2 型糖尿病などを中心に、エビデンスに基づく治療を行っています。必要であれば入院の上インスリン治療による糖毒性解除を行い、インスリン分泌能精査によりインスリン継続の必要な患者さんについては、連携パスによる併診で責任をもってインスリン量の調節を行います。

●内分泌疾患(甲状腺、下垂体、副腎疾患など)の診療にも力を入れております。

●特に原発性アルドステロン症などの二次性高血圧精査を積極的に行っております。


診療実績

診療実績(2019年度)
主要疾患患者実績
甲状腺 バセドウ病 175
橋本病(慢性向上線炎)病 231
下垂体 下垂体前葉機能低下症 1
汎下垂体機能低下症 18
成長ホルモン分泌不全症 1
尿崩症 4
糖尿病 1型糖尿病 108
2型糖尿病 2,877

詳細について

ご紹介

はじめに
令和3年4月1日付けで、内科から糖尿病内分泌内科として独立いたしました。診療部長を含めスタッフが一新され、これまで以上に地域における糖尿病内分泌疾患の専門機関としての機能を充実させて参ります。



特色

1)対象疾患

糖尿病を中心に診療を行っておりますが、内分泌疾患(甲状腺疾患、下垂体、副腎疾患など)の診療にも力を入れております。



2)地域における糖尿病専門機関としての役割

  特に、地域の糖尿病診療専門機関としての機能を充実させ、糖尿病専門医を中心にコントロールの難しい糖尿病症例や合併症の進んだ糖尿病症例、妊娠合併糖尿病症例の治療に力を入れています。1型糖尿病患者さんに対するインスリンポンプを用いた持続皮下インスリン注入療法(CSII)を導入し、1型糖尿病合併妊娠や、内因性インスリン分泌の枯渇したブリットルタイプの1型糖尿病患者さんにも対応しております。また、持続血糖モニターシステム(CGMS)をいち早く導入して、血糖変動の少ないよりよい血糖コントロールの実現に努めているとともに、CGM機能の付いたインスリンポンプによるSAP療法も導入しております。より簡便に血糖変動が把握できるアボット社のCGM フリースタイル・リブレのほか、この9月からはより正確に血糖変動を把握できるDexcomG6の運用も開始いたしました。

SAP療法(ミニメド640G)                    Dexcom G6


3)充実した教育入院

  一方、UKPDSなどの大規模臨床試験の結果からLegacy effect(遺産効果)と言われるように、糖尿病に合併する冠動脈疾患などの進展抑制に対して糖尿病発症早期からの血糖コントロールの重要性が指摘されておりますが、非常に充実した糖尿病教育入院プログラムを実施しております。


4)糖尿病地域連携

  また、現在もっとも力を入れておりますのが糖尿病地連携の推進です。これまでにも多くの患者さんをご紹介いただき、基本的に入院加療を行い、コントロールが良好になりましたら逆紹介させていただいております。後述しますように、糖尿病地域連携パスの普及促進をはかっており、ご開業の先生がたとのよりスムーズな糖尿病病診連携に寄与することを期待しております。


5)糖尿病チーム医療の実践~糖尿病ケアチーム(図1)

  糖尿病診療にはチーム医療が欠かせません。平成3年4月に多職種(医師、看護師、管理栄養士、臨床検査技師、薬剤師、理学療法士、歯科衛生士など)からなる糖尿病ケアチームを創設致しました。全病院的に均質なチームワークの取れた専門的糖尿病治療を目指しております。特に外来においては糖尿病認定看護師、糖尿病療養指導士による糖尿病看護外来の充実を図っております。CSII、SAP療法をされている1型糖尿病患者さんのサポートやCGM、FGMデータの解析、インスリン注射およびSMBGの手技指導、幅広い生活指導など、患者さんのあらゆる面でのサポートを行っております。


血糖コントロールのための入院

  図2に当院における血糖コントロール入院の流れを示します。当院では強化インスリン療法による糖毒性の解除を積極的に行っています。その間に、内因性インスリン分泌の測定をきちんと行い、内因性インスリン分泌が少なくインスリン治療継続の必要な方についてはインスリン治療の継続をお勧めしています。内因性インスリン分泌が十分ある方に関しては、エビデンスに基づいてもっとも適した内服(GLP-1受容体作動薬を含む)加療を選択いたします。
入院中にインスリン注射を開始して外来でも継続が必要な場合などでは、病診連携パスによりしばらく併診をさせていただき、責任を持ってインスリン量の調節を行わせていただきます。

図2 血糖コントロール目的で入院された紹介患者さんの流れ


基本的に必ず逆紹介します  
  当科における逆紹介率は100%以上で、ご紹介いただいた殆どの患者さんが、退院後、元の医療機関に通院されています。(1型糖尿病患者さんの場合、腎症が進行しており腎臓内科との併診が必要な場合などでは、ご紹介元の先生のご諒解を得た上で当科で継続加療させていただく場合があります。)



その他

糖尿病透析予防外来予約枠を大幅に拡張しました。

糖尿病腎症は透析導入の原因第1位で、透析新規導入のほぼ半分が糖尿病によるとされています。このため、糖尿病腎症による透析を予防することは喫緊の課題です。JCHO大阪病院でも、平成3年度より糖尿病透析予防外来の予約枠を大幅に拡大し、本格的に指導を開始しました。糖尿病専門医の診察と同じ日に、糖尿病認定看護師あるいは糖尿病療養指導士の資格をもつ看護師と、糖尿病療養指導士の資格を持つ管理栄養士による、減塩を中心とした30分間の生活指導を行います。診療部長の前任地(大阪急性期・総合医療センター)では同様の指導により、糖尿病透析予防外来導入前に比べて導入後の腎機能の悪化速度が有意に改善したことを報告しています(図参照)。


糖尿病透析予防外来指導風景           糖尿病透析予防外来の効果

骨粗鬆症外来を始めました。


糖尿病は骨粗鬆症のリスクである事が知られており、骨粗鬆症は生命予後にも大きな影響を与えます。このため、当科では整形外科と協力して、骨粗鬆症外来を開始しました。骨粗鬆症・骨折リスクの診断、および薬物治療選択に関するアドバイスを行い、治療が必要な患者さんに対して、基本的にかかりつけ医でご処方いただき、半年に1回程度のフォローをさせていただきます。


最終更新日:2022年07月05日