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心臓血管外科

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JCHO大阪病院 心臓血管外科

診療科紹介

 JCHO大阪病院心臓血管外科では、2015年の新病院移転後、循環器内科との連携が強化されたことにより、徐々に手術症例数が増加しています。これまでも大動脈疾患に対しては、ハイブリッド手術室の機能を活かしたステントグラフト内挿術など、低侵襲手術を積極的に行ってきました。2019年4月に経カテーテル的大動脈弁置換術の施設認定を取得したことにより、ハイブリッド手術室の機能をさらに活用できるものと考えています。
 その他、弁膜症や冠動脈疾患についても、低侵襲心臓手術(MICS)を積極的に取り入れるなど、今後もそれぞれの患者様に最適な治療を行えるよう、また安定した手術成績を残せるよう努力を続けていきたいと考えております。

学会施設認定

三学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定機関施設
日本胸部外科学会教育機関施設
胸部大動脈ステントグラフト内挿術(TEVAR)実施施設
腹部大動脈ステントグラフト内挿術(EVAR)実施施設
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)実施施設

診療案内

虚血性心疾患に対する外科治療

 狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患に対して冠動脈バイパス術を行っています。患者さんの状態を考慮した上で、可能であれば人工心肺を用いない心拍動下冠動脈バイパス術(Off-pump Coronary Artery Bypass Grafting=OPCAB)を行っています。緊急手術、低心機能例など人工心肺を使用したほうが、リスクが低いと判断した際には、無理をせず人工心肺使用下にバイパス手術を行います。
 また急性心筋梗塞後の機械的合併症である心破裂、心室中隔穿孔、僧帽弁乳頭筋断裂に対する緊急手術にも対応しております。慢性期の左室瘤や虚血性僧帽弁閉鎖不全に対しては左室形成術や僧帽弁形成術を行っております。

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心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)


心臓弁膜症に対する外科治療

 僧帽弁閉鎖不全症に関しては従来から、可能であれば弁置換を行わず弁形成術を行っておりましたが、昨年度より、僧帽弁形成のみ行う症例については右小開胸による低侵襲心臓手術(Minimal invasive cardiac surgery=MICS)を導入しました。これにより、人工心肺は使用しますが、術後の疼痛の軽減や早期のリハビリなどの効果が期待できるものと考えております。
 大動脈弁疾患に関しても、従来行われてきた胸骨正中切開による大動脈弁置換術に加えて、手術方法の選択肢が広がりました。経カテーテル的大動脈弁置換術の施設認定を取得したことにより、手術リスクの高い患者さんには血管内からの治療が可能となりました。また人工心肺を使用した手術でも僧帽弁手術と同様、可能な症例には右小開胸による大動脈弁置換術(MICS-AVR)を行う方針としています。
 また心房細動を合併している症例では、これまでもメイズ手術を行ってきましたが、血栓形成、脳梗塞の発症を予防するため、左心耳を確実に閉鎖することが可能な左心耳クリップ(Atriclip)を積極的に使用しております。


TAVI MICS
経カテーテル的大動脈弁置換術
  (TAVI)
低侵襲心臓手術(MICS)
左心耳クリップ
(センチュリーメディカル(株)提供)
atriclip

大血管に対する外科治療

1)大動脈瘤


どんな病気?

大動脈瘤は、人間の体の中で一番太い血管である大動脈が瘤状に腫れる病気です。大きくなると破裂して命に関わる重篤な疾患です。ほとんどの方が破裂直前まで無症状で、検診や他の病気の診察で偶然見つかることが多い病気です。腹部大動脈や弓部大動脈(右図)に生じる頻度が高くなっています。高血圧や喫煙歴のある中高年以上の方は、一度CTなどの検査を受けられる事をお勧めします。

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治療は?

・人工血管置換術:

従来この病気では、破裂する前に人工血管に取り替える手術が行われます。胸やお腹を切開して直接動脈瘤を切除する、確立された方法です。体を大きく切開し、人工心肺装置を使用する場合もあり、ご高齢や他にご病気をお持ちの患者様には、体の負担が大きくなることがあります。
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・ステントグラフト内挿術:

ステントグラフトとは、金属のバネ(ステント)と人工血管(グラフト)を組み合わせて作られた、大動脈の血管内治療(カテーテル治療)用のデバイスです。バネを縮めて細長い棒のような状態にして、太ももの付け根の動脈から血管内に進めて、正常な血管同士を動脈瘤を超えて橋渡しするように留置します。それにより動脈瘤に血圧がかからなくなるため、破裂を予防できます。胸やお腹を大きく切開することなく動脈瘤の治療が可能です。動脈瘤の場所や血管の形によっては、ステントグラフトのみでの治療が困難な場合がありますが、近年の技術の進歩によって、カテーテル治療可能な領域が増えています。
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当院では

大動脈ステントグラフト治療を行うためには、外科的な手技と正確な血管内操作を行う必要があります。当院では最新式の据え置き型透視装置を手術室に完備(ハイブリッド手術室)しており、高度な大動脈治療を行うことが可能です。近年の血管内治療技術の発達によって、動脈瘤治療の選択肢が増えています。当院では患者様ひとりひとりに合った、最善の治療法を考えていきます。
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2)大動脈解離


どんな病気?

大動脈の壁は、内膜、中膜、外膜の3層構造になっています。高血圧などが原因で内膜に亀裂(エントリー)が出来てしまい、そこから中膜の層に血液が流れ込むことで、もともと血液が流れていた真腔と新しくできた偽腔の、“2枚おろし”になってしまいます。血管が裂けるために胸の前や背中に激しい痛みが起こります。大動脈の外側の壁が薄くなっているため、破裂したり(心タンポナーデ、血胸)、本来の血流を妨げることでいろいろな臓器に障害(脳梗塞、心筋梗塞、腸管壊死、腎梗塞、下半身麻痺など)を起こすことがあります。急激に発症して、命に関わる重篤な疾患です。大動脈解離には、心臓の近くの大動脈が裂けてしまっているA型解離と、背中に近い大動脈以下が裂けてしまうB型解離とに分類されています。

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治療は?

・A型解離:
特殊な場合を除いて、緊急手術(人工血管置換術)が必要になります。心臓近くの大動脈をエントリーごと切除して、人工血管に取り替えます。人工心肺装置を使用した、開胸手術となります。
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・B型解離:
多くの場合は内科的治療(2~3週間の安静と降圧)が行なわれます。しかし、2~3割の患者様では、急激な大動脈の拡大や臓器の血流不足、治らない強い痛み、治療に反応しない高血圧が認められ、発症して2週間以内に治療が必要になります。従来、B型解離の手術成績は良好とはいえない状況でしたが、ステントグラフトの登場で近年、治療成績が向上しています。大動脈の内膜の裂け目(エントリー)をステントグラフトでふさぐことで、本来の血流を回復することが出来ます。また、B型解離を起こしてから何年も経つと、手がつけられない程広範囲に大動脈が瘤化する場合があります。そのような患者さまにも比較的早い段階でステントグラフト治療を行う研究が進んでいます。
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当院では

大動脈解離は非常に複雑で、あらゆる病態が起こりうる疾患です。当院では、外科手術及び血管内治療を駆使して、大動脈解離に対してトータルに対応します。
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末梢血管に対する外科治療

人工血管や自家静脈を用いたバイパス術を中心に血管内治療とのハイブリッド手術も院内で協力して行っています。また、血管外傷や急性動脈閉塞にも対応しています。


手術症例数

開心術と冠動脈バイパスの合計である主要心臓手術は100例前後ですが、内容的には心臓血管外科専門医制度の難易度C(高難度)は著しい増加を示し、難易度の高い手術を数多くこなす病院に変貌しました。2015年に新病院移転、ハイブリッド手術室開設に伴い、更なる症例数の増加が見込まれています。

 

最終更新日:2019年4月17日

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