独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

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令和7年度卒業式 看護部長 式辞

令和7年度卒業式 看護部長 式辞

日差しの中に春の気配が感じられるこの佳き日に卒業を迎えられた皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。
また、本日ご臨席の保護者の皆さまにおかれましても、今日の日を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。

看護専門学校での3年間は、決して平坦な道のりではなかったと思います。
実習で思うようにいかなかった日、テスト前に不安で眠れなかった夜もあったはずです。

しかし皆さんは、決して一人ではありませんでした。

「チューター制度」では、担当教員が皆さんの小さな変化に気づき、迷いに耳を傾け、背中を押してくださいました。

さらに「ピアサポート制度」。
上級生の姿に励まされ、後輩の存在に自分の成長を感じた経験もあったでしょう。

看護は「支える職業」です。
皆さんはすでに3年間、支えられ、そして支え合う経験を積んできました。

支えられた経験のある人は、優しくなれます。
迷った経験のある人は、人の迷いに気づけます。
涙を流した経験のある人は、人の痛みに寄り添えます。

そのすべてが、看護の力になります。

共に学び舎で過ごした仲間は、これからも人生の宝物です。どうかこのご縁を大切にしてください。

また、皆さんの実習に協力してくださった患者さんやご家族の存在も忘れてはなりません。未来の看護師を信じ、貴重な時間を共有したその思いが、今日の皆さんを支えています。

先日開催されたミラノ・コルティナオリンピックでは、フィギュアスケートの “りくりゅうペア”が大きな話題となりました。

ショートプログラムでのミス。
それでも心を折ることなく立て直し、
フリーで大逆転の金メダル を獲得しました。

積み重ねてきたものは、決して裏切りません。

失敗は終わりではない。
支え合い、立て直すことで、次の力に変えられる。
それは特別なアスリートだけの話ではありません。

私は、皆さんの中にも同じ力を感じました。

毎週金曜日の朝に取り組んでこられた「3分間スピーチ」です。
私はその姿を後ろから拝見しました。

情報を集め、整理し、自分の言葉で伝える。
緊張しながらも前に立ち、最後まで話しきる。

あの経験もまた、皆さんが何度も挑戦し、積み重ねてきた証です。

これからの医療はAIやDXが進み、環境は大きく変化していきます。しかし、どれほど時代が進んでも、最後に人の心を動かすのは「人の言葉」です。

皆さんはすでに、「伝える力」と同時に、「聴く力」も学んできました。
それは、これからチーム医療を支える大きな力となります。

看護専門学校を卒業し、いよいよスタートラインに立ちました。
ここからが本当の学びの始まりです。

どうか、学びを止めない看護師でいてください。
どうか、支えられた経験を、今度は誰かに返せる看護師になってください。

皆さんが、それぞれの場所で信頼され、必要とされ、そして何より自分らしく輝く看護師として歩まれることを、心より祈念申し上げます。

令和8年3月4日

JCHO大阪病院 看護部長 田﨑弘美