独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

『2023.2.23災害訓練in大阪病院』を開催しました

「いつ来てもおかしくない」と言われる災害に備えて、大阪病院でも災害訓練を実施しました。

通常の診療体制や患者さんに患者さんにご迷惑がかからないよう、祝日に開催することといたしました。とは言え、ご入院中の多くの患者さんには、多大なご協力を頂いての開催となりました。

当日は、120名を超える職員と患者役となる11名の看護学生の協力のもと半日間の訓練となりました。

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災害本部の幹部職員より、開催の意義や取り組み内容について説明がなされました。

地震発生から、本部の立ち上げ、院内の患者さんやご家族、職員の安否確認など、部署単位かつ分単位に進むシナリオ展開となり、アドリブもふんだんに盛り込まれました。

kunren2 西田院長は、災害訓練の重要性や、取り組む必要性について

また将来的によりリアルな訓練ができるよう、一つ一つをクリアし

災害対応のスキルを高めて行ってほしいと話されました。
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「訓練・訓練。ただ今より、災害訓練を行います」

院内に響き渡る訓練開始の合図とともに、災害対策本部が立ち上がり、各部門より次々と報告が入り始めます。

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入って来る情報をもとに、災害対策本部メンバーが検討し、診療続行か否か

災害対策本部長(院長)の指示を仰ぎます。

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訓練では、瞬間停電、電子カルテや、ガスの停止に伴い、患者さんの食事の調理ができないため、備蓄倉庫より備蓄食を各病棟に職員が人海戦術で運搬する、数々の想定と対応がなされました。

特に医療機器等の、稼働状況の確認は、診療部門にとっては重要ポイントです。薬剤部、放射線室、検査室も報告内容を握りしめ、階段を駆け上がり本部にたどり着きました。

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一方、1階ロビーでは、負傷した患者役の看護学生が、足を怪我した頭を負傷したなど、対応症例もあらゆる設定となっており、トリアージに入った医師が診断をつけてトリアージタグで振り分けていきます。看護師の介助を受け、ブースへ移動する患者役など、看護学生の巧演が光ってました。

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kunren11 救急エリアでは、患者救急の搬送受け入れと、訓練対応の医師、看護師が協力し、患者さんの通常通り受入つつ訓練対応を並行して行いました。
kunren12 訓練終了後は、振返りと反省会を開催し、感想や課題などを発表しました。特に重症患者役を担当し1階から5階の手術室までエレベーターの停止に伴い理学療法士が階段で搬送された看護学生からは、「運ばれている際も、指定された疾患について演技を行いながら、運ばれた」との感想がありました。
一方、搬送した理学療法士は、非常時に使用する階段や、階段幅についての感想など、「日頃よりどの階段がどこに通じているかと把握しておくだけで、患者搬送時に役に立つし今後の避難時に有効です」と、搬送を行う上での課題などが報告されました。 kunren13

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救急部門や診療部門からも、混乱するときだからこそ、患者さんを間違えない工夫や、配慮したい点など、積極的かつ活発な意見が報告され、反省会も訓練さながら盛り上がりました。

このような訓練が開催できたのも、ご入院中の患者さんのご理解があってこそだと思います。職員一同、災害は起こってほしくないものの、万一の際には、訓練で培った機動力でみなさんをお守りできるよう、日々精進してまいります。

皆様のご協力に感謝致します。