独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

診療科のご案内

感染症内科

長田

長田 学

ながた まなぶ
役職
感染症内科診療部長
経歴
2004年 札幌医科大学医学部卒業
専門分野
感染症
資格
日本内科学会認定医
麻酔科標榜医
日本渡航医学会認定医
日本感染症学会専門医
Infection Control Doctor(ICD)
大阪市感染対策支援ネットワーク(OIPC)副会長

特徴

感染予防対策チーム(ICT)/抗菌薬適正使用支援チーム(AST)の一員として、主に成人における感染症に関する業務を広く担当しています。担当医が1名とマンパワーに限界がありますが、各診療科の医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・事務職員などの他職種と連携することで、縁の下の力持ちとして地域の感染症診療や感染対策の向上に寄与することを目指しています。

診療実績

診療実績(2022年度)
感染症コンサルテーション 402
血液培養陽性 670(その1/3 程度について介入)
広域抗菌薬使用症例 841
詳細について

感染症診療概要

1) 感染症コンサルテーション業務

各診療科の感染症診療で問題が生じた症例を中心に、主治医から相談を受けて診療を支援します。相談の内容は外来~入院まで、感染症に関する診断、抗菌薬の選択、検査結果の解釈、治療期間、隔離の是非や解除時期、感染対策についてなど非常に多岐に渡ります。

2022年度は402件のコンサルテーションに対応しました。

2) 血液培養陽性症例のチェック

血液培養が陽性になるのは重症な感染症を起こした場合がほとんどですので、初期治療の成否が患者様の生死のカギを握ることがあります。血液培養が陽性になったら細菌検査室より連絡を受け、カルテの内容・検査結果・画像所見をチェックし、必要に応じて担当医に連絡して治療方針について協議します。

2022年度は670件の血液培養陽性例があり、その1/3程度について介入を行いました。

3) 広域抗菌薬の使用状況監査と適正使用の支援

抗菌薬の不適切な使用や長期間投与は耐性菌の発生・蔓延の原因となりうるため、その対策として抗MRSA薬や抗緑膿菌作用を有する抗菌薬、抗真菌薬のような特殊な抗菌薬を使用する時は事前に報告を受け、使用状況をフォローアップして必要に応じ広域抗菌薬適正使用についての支援を行います。

2022年度は841件の使用申請があり、このうち2週間以上(カルバペネム系は7日間以上)の長期使用例をASTカンファレンスでピックアップしてその妥当性を評価。必要に応じ検討内容を担当医師にフィードバックしています。

4) 院内感染症のサーベイランスと感染対策の立案実施

院内で発生した医療介入を契機とする感染症(カテーテル関連血流感染症、カテーテル関連尿路感染症、人工呼吸器関連肺炎、Clostridium difficile腸炎)の発生や、多剤耐性菌(MRSA、ESBL産生菌、多剤耐性緑膿菌(MDRP)、カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)など)の検出率をモニターし、院内感染症や耐性菌の頻度を減らすための対策の策定を行います。
その他にも以下のような業務に従事しています。

  • 感染症(疑い含む)患者の隔離の必要性や隔離解除の判断
  • 病院職員の針刺し・血液曝露事故対応と予防対策の立案
  • 病院職員の職業感染対策としてのワクチン接種の管理
  • 院内感染対策マニュアルの策定と改定(疾患ごとに毎月テーマを定め、2年程度で全体を更新)
  • 職員の感染対策実施状況を観察する病棟回診(週1回)
  • ICT・ASTカンファレンス(週1回)
  • 院内外の医療従事者に対する勉強会や講演会などの教育活動
  • 周辺の医療機関や大阪市・保健所との連携による感染対策支援活動
  • 免疫抑制患者や海外渡航者向けのワクチン・渡航外来(週2回)

ワクチン・渡航外来

最終更新日:2023年11月05日

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