独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

診療科のご案内

眼科

大黒

大黒 伸行
おおぐろ のぶゆき
役職
眼科診療部長
経歴
1988年 大阪大学医学部卒業
専門分野
ぶどう膜炎
資格
日本専門医機構認定眼科専門医・指導医
大阪大学医学部臨床教授

眞下

眞下 永
ましも ひさし
役職
ぶどう膜炎担当部長
経歴
2000年 大阪大学医学部卒業
専門分野
ぶどう膜炎
資格
日本専門医機構認定眼科専門医・指導医
医学博士

眼科へようこそ

受診される患者さんへ:当科の診療方針とお願い

当科では、地域の医療機関との「病診連携」を積極的に推進しております。患者さんにとって最適な医療を提供するため、以下の基本方針で診療を行っております。

・病診連携について
かかりつけ医からの紹介を受け、当科で手術等の急性期治療を行い、容態が安定した後は再びかかりつけ医へご紹介(逆紹介)するという流れを基本としております。
・慢性期の方へのご案内
早期治療が必要な患者さんを円滑に受け入れるため、慢性期の経過観察は地域の医療機関へお願いしております。病状が安定したと判断した際は、適切な医療機関をご紹介させていただきますので、あらかじめご了承ください。

散瞳(さんどう)検査に関するご注意

受診当日、瞳孔を広げる点眼薬を用いた「詳細な眼底検査(散瞳検査)」を実施する場合がございます。

・ 検査後しばらくは、まぶしさを感じたり、ピントが合わなくなったりするため、ご自身での車の運転は控えてください。
・ 当日、散瞳検査が実施できない場合は後日の検査となります。円滑な診療のため、ご協力をお願いいたします。

特徴

常勤医師5名(全て専門医)、非常勤医師2名(全て専門医)で診療を行っており、眼科診療の各分野において専門とする医師を配置しております。特に、ぶどう膜炎、緑内障、網膜硝子体を得意分野としております。白内障手術では日帰り手術・入院手術いずれにも患者さんのご要望にお応えできるようになっております。2026年4月から多焦点眼内レンズの取扱いを開始しました。

診療内容

① 白内障(難治性も含む)に対する手術加療(多焦点レンズにも対応)
② 難治性ぶどう膜炎に対する生物学的製剤治療(ヒュミラ®・レミケード®)
③ 感染性ぶどう膜炎に対するPCR検査(自施設で施行可能・高度先進医療)
④ 眼内悪性リンパ腫に対する硝子体内化学療法
⑤ 網膜硝子体疾患に対する薬物治療・手術治療
⑥ 緑内障に対する薬物治療・手術治療
⑦ その他、眼科診療全般

診療実績

手術術式 2024年度 2023年度 2022年度
白内障 681 662 751
網膜硝子体 67 134 163
緑内障 108 121 118


治療実績 2024年度 2023年度 2022年度
ヒュミラ® 83 83 90
レミケード® 43 39 49
眼内悪性リンパ腫 60 55 56


詳細について

当科では白内障、ぶどう膜炎、緑内障、網膜剥離、糖尿病網膜症、網膜動静脈閉塞症、加齢黄斑変性など、広い範囲の眼科疾患に対する治療を行っています。
また熟練した視能訓練士による眼科検査や、ここ数年で刷新した検査機器や手術機械により、患者さんの病気の状態把握に必要な検査を速やかに行い迅速な診断・的確な治療へと役立てております。

ぶどう膜炎診療においては診断・炎症評価が重要ですが、2020年に導入した広角眼底カメラ(Zeiss社CLARUS700)を用いることにより、網膜全体の炎症の把握が容易となり、同じく2020年に導入したレーザーフレアセルメーター(コーワ社 FM-600α)を用いて炎症の程度を数値化し、治療効果を客観的に評価するようにしています。
ぶどう膜炎は原因特定が困難な場合もありますが、積極的に目の中の液体(前房水や硝子体)の直接検査(生検)を行い原因解明に努めております。当院では2025年より高度先進医療として『ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)』を外注ではなく自施設で行うことが可能となりました。これにより、当日または翌日に結果を確認できる体制を整え、感染性ぶどう膜炎のより迅速な診断と的確な治療開始に役立てております。また眼内悪性リンパ腫を疑う際は硝子体生検による細胞診・サイトカイン測定を行います。
難治性ぶどう膜炎に対しては生物学的製剤(ヒュミラ、レミケード)やネオーラルなどの免疫抑制剤を用い、眼内悪性リンパ腫に対してはメトトレキセート硝子体投与を行うなど最先端の治療を行っております。また、ぶどう膜炎に合併する白内障、緑内障、黄斑前膜は治療が難しいことが多いですが、手術のタイミング、術式の選択などを適切に行い、視機能の向上・温存につなげることに注力しております。

網膜硝子体疾患については、網膜剥離、黄斑上膜(前膜)、黄斑円孔、硝子体出血、眼内レンズ合併症など硝子体手術が必要な疾患に対し、予定、緊急を含め、積極的に手術を行っております。

メディカル網膜の分野については、2022年1月より最新のOCT(ニデック社RS-3000 Advance2)を導入し、OCT-Angiographyも行えるようになり、低侵襲により的確な診断が可能となりました。糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性、近視性脈絡膜新生血管などの網脈絡膜疾患に対して病態評価を行い、抗VEGF薬の硝子体内注射、網膜光凝固術などの治療を行っております(PDTは当院では施行していません)。

緑内障診療については、現在のところ眼圧下降が唯一の医学的根拠のある緑内障治療です。患者さん一人ひとりに進行を予防できる可能性の高い目標眼圧を設定し、その眼圧レベルに至るために、点眼治療、SLTなどのレーザー治療、手術治療と最善の治療を選択しています。また当院では入院による眼圧日内変動測定を行っており、適応がある場合、1泊2日で2-3時間おきに眼圧を測定し日内変動を調べる検査を行っています。

その他の疾患についても、最先端の医療を安全に提供することをモットーにスタッフ一丸となって積極的な治療に取り組んでいます。

各種手術について

白内障手術

白内障手術は、日帰りまたは1泊入院での手術を選択することができます。
当院では、2026年4月より、白内障手術を受けられる患者様の多様なライフスタイルにお応えするため、新たに「多焦点レンズ」の導入を開始いたしました。
これにより、従来の単焦点レンズや乱視矯正レンズに加え、より幅広い選択肢の中から最適なレンズをお選びいただけるようになります。

■ 2026年4月からのレンズラインナップ
  •単焦点レンズ(保険診療):特定の距離にピントを合わせる標準的なレンズです。
  •乱視矯正レンズ(保険診療):乱視による視界のボケやにじみを軽減します。
  •多焦点レンズ(選定療養):遠くから近くまで複数の距離にピントが合い、メガネの使用頻度を減らすことが期待できます。

■ 「選定療養」制度のご案内
2020年4月より、厚生労働省の定める「選定療養」という制度が施行されており、多焦点レンズを選択しやすくなりました。
本制度は、「保険適用の治療(手術費用)」と「保険適用外の自費治療(レンズ代と追加検査)」を組み合わせて受けることができる仕組みです。
  •保険適用の対象:白内障手術代、基本的な検査・投薬費用
  •自己負担(自費)となるもの:多焦点眼内レンズ代、および多焦点に関連する追加検査
※対象となるのは、厚生労働省が認可したレンズのみとなります。

■ 最適な視界のために
「趣味のスポーツを裸眼で楽しみたい」「仕事でパソコンと手元を交互に見る」など、ご要望に合わせたレンズ選びが可能です。また、乱視が強い方には「乱視矯正機能付きの多焦点レンズ」もご提案いただけます。
最新のレンズ技術と選定療養制度について、詳しく知りたい方はぜひお気軽に医師またはスタッフまでご相談ください。

硝子体手術

最新の広角観察システム(OCULUS社BIOM5)、硝子体手術装置(Alcon社CONSTELLATION)を使用し、最小サイズの切開創(約0.5mm)で行うため、手術時間、入院期間は短く、疼痛、違和感、充血といった症状も軽減されています。

緑内障手術

緑内障手術は線維柱帯切除術や線維柱帯切開術(360度スーチャートラベクロトミー)に加え、2021年より低侵襲緑内障手術(マイクロフックロトミー)の手技を導入することで手術適応が拡大し、幅広い緑内障症例に対して合併症が少なく、効果的な緑内障手術を行うことが可能となりました。線維柱帯切開術は短期入院での手術となり、白内障手術と同時に行うことも可能です。2026年4月からは新たな術式となるプリザーフロマイクロシャント手術も開始しました。

その他外来手術

翼状片、結膜弛緩症等の外来手術も随時行っております。

新規導入機械

◎白内障手術装置(Alcon社CENTURION Vision System with ACTIVE SENTRY):最新技術により灌流圧センサーを内蔵した超音波ハンドピースを搭載しているのが最大の特徴。術中全ての瞬間において高い前房安定性と一貫した眼内圧を維持することで低侵襲かつ高効率な手術を提供します。

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◎OCT(ニデック社RS-3000 Advance2):OCT-Angiographyにより、非侵襲で網膜毛細血管を各層別に観察可能です。

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◎広角眼底カメラ(Zeiss社CLARUS700):自然な色合いの超広角画像を高画質で取得し、蛍光眼底造影撮影も行うことができます。

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◎レーザーフレアセルメーター(コーワ社 FM-600α)
ぶどう膜炎診療ではレーザーフレアセルメーターを用いて炎症の程度を数値化し、治療効果を客観的に評価するようにしています。

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◎眼科手術用顕微鏡(Leica社 Proveo8)
4本の同軸LED照明(CoAx 4)が常に安定した徹照を提供し、深い焦点深度と高解像度を両立させています。 広角眼底観察システム(BIOM®)との併用により、眼底周辺部までピントの合った鮮明な術野を確保できます。

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最終更新日:2026年04月10日

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