独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

MRI超音波融合(フュージョン)前立腺生検システム(ARIETTA65 IntuitiveFusion:富士フィルム社)を導入いたしました

MRI超音波融合(フュージョン)前立腺生検システム(ARIETTA65 IntuitiveFusion:富士フィルム社)を導入いたしました

 前立腺がんは2020年(2025年6月時点で最新の統計)の日本人男性における部位別がん罹患数で第一位のがんで、今後高齢化の進行に伴いさらなる増加が見込まれています。前立腺がんの検査では血液中のPSAという腫瘍マーカーの値を調べるのに加え、超音波検査、MRI検査などが行われ、前立腺がんが疑われる場合には確定診断として前立腺生検が行われます。前立腺生検は超音波画像下に行われることが一般的ですが、病変が小さい場合、超音波画像だけでは病変部への正確な穿刺が難しいという課題がありました。事前に撮影したMRI画像を超音波画像に融合し、リアルタイムに表示させることでより高いがん検出率の向上が期待できるとともに、正確な局在診断を行うことにより必要な治療の提供に繋げることができると期待されます。

 また今回導入するARIETTA65 IntuitiveFusionには、生検事前プランニング機能、生検ガイド機能、弾性フュージョン機能など豊富な機能が搭載されており、精度の高い穿刺と正確な組織採取が行えます。

当院での検査の方法

 治療方法MRI超音波融合前立腺標的生検は腰椎麻酔下で行うため、検査時の痛みは全くありません。
また肛門から直腸壁を通じて針を刺す経直腸生検と比べて出血や感染リスクが少ないといわれている、陰嚢と肛門の間(会陰)から針を刺す経会陰生検を行っております。
所用時間は30分程度で、通常の生検は12か所穿刺しますが、標的部位に追加穿刺を行うことがあります。
腰椎麻酔の為、1泊2日の入院で行っております。
検査翌日の午前中に退院し、検査結果は1-2週後の外来担当医より説明いたします。
興味のある方は、当科担当医までお問い合わせください。
なおMRI画像で標的が無い場合などには超音波画像下生検も施行しております。