独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

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子宮頸がん予防ワクチンについて

子宮頸がん予防のためのHPVワクチンの接種について

子宮頸がんは子宮頸部(子宮の入り口)にできるがんで、20~30代で増加しており、日本では年間約10000人の女性が発症し、約2900人が死亡していると報告されています。

子宮頸がんは、ほとんどがHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスの感染が原因で引き起こされる病気です。HPVは、性的接触のある女性であれば、50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスであり、感染しても多くの場合一時的で、ウイルスは自然に排除されますが、感染した状態が長い間続くと子宮頸がんを発症することがあります。
HPVというウィルスは数十種類の型があり、その中で子宮頸がんに進行しやすい型がわかっています。
HPVの感染を予防するためのHPVワクチンは、現在サーバリックス、ガーダシル、シルガード9の3種類があり、全てのHPVの型の感染を防ぐものではありませんが、子宮頸がんから多く見つかる16型、18型の2つのタイプは3種類すべてで予防効果が認められています。
ガーダシルでは16型、18型に加えて、尖圭コンジローマという良性のいぼの原因となる6型、11型の合わせて4型に対して予防効果があります。
シルガード9ではガーダシルで予防できる4型に加えて、31型、33型、45型、52型、58型の、合わせて9型のHPVの感染を防ぐ効果があります。
接種対象と回数は、
・サーバリックスは10歳以上の女性  計3回接種
・ガーダシルは9歳以上の男女     計3回接種
・シルガード9は9歳以上の女性    15歳未満に接種開始した場合は計2回接種
                  15再以降では計3回接種
であり、女性に関しては、公費で受けられる期間も設けてられます(小学校6年生から高校1年生までの期間と、キャッチアップ接種の条件を満たしている方は2026年度末まで、詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください)。

しかし、HPVワクチンは、接種時にすでに感染している型のHPVを排除したり、発症している子宮頸がんの進行を遅らせたり、治療をしたりすることはできません。

さらに、ワクチン接種を受けても予防できないHPVの型に感染する可能性はあります。その為ワクチンを接種した後も、20歳を過ぎたら定期的に子宮頸がん検診を受診してください。

当院では、ガーダシルとシルガード9の2種類のHPVワクチンの接種を、ワクチン外来で行っています。

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最終更新日:2025年04月16日

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