整形外科
しまだ こうぞう
- 役職
- 副院長
- 経歴
- 1985年 大阪大学医学部卒業
- 専門分野
- 上肢再建外科、手・肘関節鏡手術
- 資格
- ●日本整形外科学会専門医
●日本手外科学会専門医・指導医
●日本リウマチ学会専門医
なかた かつや
- 役職
- 統括診療部長
整形外科診療部長
人工関節診療部長
- 経歴
- 1989年 大阪大学医学部卒業
- 専門分野
- 人工関節外科、低侵襲手術(MIS)、コンピュータ支援手術
- 資格
- ●日本整形外科学会専門医
●日本リウマチ学会専門医
概要
●大阪厚生年金病院時代から続く、全国から患者の来院する伝統の整形外科
●日本整形外科学会専門医16名、専攻(後期研修)医4名、計20名の豊富なスタッフによる質の高い医療を提供
●脊椎外科、人工関節、リウマチ・関節炎、スポーツ整形、手外科・外傷、の5センターに分かれた専門性の高い診療
●年間手術症例数 2,000 〜 2,400例
●PC シミュレーションやナビゲーションシステムなど、大阪大学整形外科とも連携した最先端の手術方法
2023年度診療実績
年間整形外科新患数 | 3,153(名) |
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整形外科病床数 | 100 |
最大入院患者数 | 111 |
年間手術実績 | 2,313(件) |
脊椎外科 | 502 |
人工股関節/骨頭置換 | 303 |
リウマチ関節炎 | 29 |
膝・肩スポーツ整形 | 373 |
上肢/手外科 | 443 |
下肢 | 589 |
外傷 | 352 |
腫瘍 | 23 |
小児 | 2 |
脊椎外科センター
人工関節センター
関節リウマチセンター
手の外科・外傷センター
スポーツ整形センター
はじめに
皆さんは「運動器」という言葉をご存知でしょうか?「運動器具」は「跳び箱」や「ボール」など運動・スポーツに使用する「器具」を指しますが、「運動器」は骨・関節・神経・筋肉などの人間の動作を行う人体の器官を指します。歩くこと、走ること、手で食べ物を持って口に運ぶこと、字を書くことなど日常生活における私たちの動作のほとんどを行っているのが「運動器」です。私たちの体は、様々な器官がうまく組み合わさって活動を行っています。見たり・聞いたりする「感覚器」、体の中に血液を循環させる心臓や血管などの「循環器」、食べ物を摂って消化してエネルギーや体を作る成分に変える「消化器」などとともに、「運動器」は人間としての活動を行う上で重要な器官と言えます。
さて、その「運動器」の疾患を診断して治療するのが「整形外科」です。運動器の疾患としては、肩こり、腰痛、膝痛などが馴染みの深いものです。年齢が高くなってくると、脊椎や関節に変化が生じるため、運動器の疾患が発生しやすくなります。そして、脊椎に変化が生じて神経を圧迫すると、手先の細かいことができなくなったり、うまく歩けなくなったりします。手や足の麻痺というものは脳梗塞だけではなく、脊椎や脊髄の病気にも起因しているというわけです。さらに、最近では「変形性関節症」という運動器の疾患もメジャーになりつつありますが、これは長い間使ってきた関節の軟骨がすり減ったり、骨の棘ができたりするものです。また年齢を問わず、大部分の外傷やスポーツによる障害は運動器に発生し、整形外科での治療が必要となります。
まずはご近所の整形外科診療所(クリニック)へ
さて、皆さんが運動器の疾患にかかった場合、まずご近所の整形外科の医師に診てもらうという場合がほとんどでしょう。ご近所の整形外科の医師は皆さんの症状を聞いて診察をさせていただいた上で、レントゲン、必要な場合にはMRIなどの検査を行って診断をした上で治療をおこないます。診療所には一般的にMRIはありませんが、大抵の場合近隣のMRIのある病院に紹介してMRIを撮ることができますので、大きな病院と同じように診断できます。
整形外科の治療には「保存的治療」と「手術的治療」があります。ご近所の診療所では主に「保存的治療」を行い、「手術的治療」は主に大きな病院で行います。「保存的治療」には痛みのある部位を温める「温熱」、頚椎や腰椎の「牽引」、関節注射やブロック注射などの「注射」、炎症を押さえて痛みをとるための「投薬(おくすり)」などの治療があります。ある程度の病気・損傷であれば「保存的治療」によって十分な回復が期待できます。
「手術的治療」は当院 整形外科へ!
しかしながら、病気の状態や損傷の状況によっては「保存的治療」では治せない状態も存在します。例えば、関節が壊れており、薬や注射だけでは痛みを取ることはできず、快適に歩くことができない(変形性関節症)、腰の部分で神経が圧迫されており、少し歩くと脚がしびれて歩けなくなる(腰部脊柱管狭窄症)、膝の靭帯が切れており十分にスポーツができない(膝靱帯損傷)、何回も肩関節が脱臼する(肩関節反復性脱臼)、腱(すじ)が切れて指が動かない(腱断裂)、骨折後の変形や関節リウマチなどで手指が変形している、などの状態です。これらの状態のときには、損傷された組織を修復したり、圧迫を受けている神経を圧迫から救ったりするような手術的治療が必要になります。
私たち当院整形外科ではこのような「手術的治療」を主に行っています。温熱・牽引や注射・投薬などの「保存的治療」の部分は当院では十分に行うことができません。従って患者さんのご近所の整形外科診療所の先生に「保存的治療」をお願いすることになっておりますのでご了承願います。
ただし、関節リウマチの「保存的治療」については専門医でなければ投与できないような効果と副作用の強いお薬を使う場合も多いため、診療所の先生では対応できないような患者様に対しては当院でも保存的治療を行わせていただいております。
当院整形外科の外来初診について
このように大部分の保存的治療をご開業の先生にお願いし、当科では手術的治療を主体で行っております関係上、保存的治療についてはご近所の診療所に紹介させていただいておりますので、ご理解をお願いいたします。
逆に診療所の先生が診断や治療を行われた結果、手術的治療が必要と判断された場合には当科にご紹介いただいております。当院病整形外科の外来初診はご開業の先生からの紹介患者さんを診察させていただいております。
高血圧や糖尿病などの慢性疾患をお持ちの患者さんはそれらの疾患の状態も重要な情報となりますので、内科や耳鼻科など整形外科以外の先生からのご紹介も歓迎しております。
当整形外科を受診される場合には医療機関から地域連携室を通じてご予約いただくようお願いいたします。
当院整形外科のあゆみ
当病院の創立以来、整形外科は長年にわたりその中心として活躍してきました。また、大阪市内の中心部に位置して交通の便がよいことからも、京阪神、北摂、奈良、和歌山を含めた関西の中核を担う整形外科として、常に臨床の最前線を目指して参りました。
時代の変遷とともに扱う疾患は大きく変化して参りましたが、現在でもその臨床病院の拠点としての位置づけは変わっておりません。
整形外科のスタッフは20名で、各分野に複数の専門医を配置して質の高い医療をチームとして提供しております。このたび整形外科を5つの専門センター化して、より専門性が高くて最新の治療を提供できる態勢を整えました。
ご開業の整形外科診療所やかかりつけのご開業の内科診療所などとは緊密な連携を保っておりますので、診療所と当院整形外科をうまく使い分けて、「運動器の疾患」の治療に臨まれることをお勧めします。
最終更新日:2024年10月29日