歯科口腔外科
せのお ひとみ
- 役職
- 歯科口腔外科診療部長
- 経歴
- 1993年 徳島大学歯学部卒業
- 専門分野
- 口腔外科(外傷、炎症性疾患等)
- 資格
- ●日本口腔外科学会 口腔外科専門医・指導医
●日本口腔科学会 認定医
●歯学博士
特徴
- 歯科治療恐怖症の患者様にも対応しており、ご希望に応じて静脈鎮静、全身麻酔下での抜歯や歯科治療も行っております。
- お口の健康を保ち体の健康へとつなげられるよう患者様を支援してまいります。
- 大阪大学歯学部第一口腔外科関連施設であり大学病院と連携しております。
診療内容
埋伏歯の抜歯や難抜歯、口腔粘膜疾患、顎関節症、炎症性疾患(蜂窩織炎、骨髄炎、顎炎、上顎洞炎など)、顎骨のう胞、顎骨腫瘍、軟組織腫瘍、外傷による歯の損傷、脱臼、顎骨骨折、顎骨壊死などの疾患に対応しております。また歯周病に対する外科治療(再生治療を含む)、インプラント治療も行っております。
また当院に入院中の患者様に対しては手術前後に口腔内診査、口腔ケアを行い、術後感染、肺炎等の合併症を予防する取り組み(周術期口腔管理)を行っております。手術以外でご入院中の患者様に対しても、お体が動かせない、手が動かせないなどの症状がある場合には当科にて口腔内の健康をできるだけ保てるよう介入を行っております。
周術期口腔機能管理風景
口腔外バキュームも使用して感染管理に努めながら口腔清掃を行っています。
詳細について
➤親知らず(智歯)の抜歯について
骨の中で横向きに埋まっている親知らず、あるいは傾斜していたりして中途半端に頭を出している親知らずは、隣の奥歯を押して傷めたり、隣の歯や歯茎との隙間に歯垢がたまりやすくむし歯や歯周病の原因となることがあります。年齢とともに顎の骨と歯が癒着し、抜歯が困難となることがありますので若いうちに抜いておきましょう。
抜歯にかかる時間は約30分から1時間程度です。埋まっている歯を抜く場合には歯を割ったり、骨を削ったりしますので少し時間がかかります。個人差はありますが、抜歯後約1週間程度腫れや痛みが続くことがあります。
数本抜歯が必要だけれども何度も通院ができない場合や痛みに弱い方などは全身麻酔で、1回ですべての抜歯を行うことも可能です。全身麻酔での抜歯の場合には術前術後に腫れ止めや痛み止めの点滴のお薬を使用し早期回復を促します。
➤薬剤関連顎骨壊死
骨粗鬆症やがんの骨転移などのお薬であるビスフォスフォネート製剤(ボナロン、ベネット、アクトネル、フォサマック、ボノテオ、ボンビバなど)や抗ランクル抗体製剤(プラリア、ランマークなど)は骨を硬くして骨折を予防するのに有効です。しかしその副作用として顎骨壊死を起こすことがあります。症状は、痛みを伴う持続的な骨露出、歯肉の腫脹や排膿、歯の動揺などです。自然に治癒することはほとんどなく、進行すると痛みや感染が増悪し、場合によっては顎骨の病的骨折をおこすこともあります。顎骨壊死は抜歯や合っていない義歯で歯茎に傷がついたりすることがきっかけで発症し、お口の中の衛生状態が悪いと発症リスクは高くなります。当院では顎骨壊死の発症をできるだけ回避するよう口腔環境を整え、丁寧な治療を心がけております。また顎骨壊死が発症した場合の外科的治療も行っております。
➤歯周外科治療
歯周病とは歯と歯ぐきの境目に付着した歯垢・歯石の中に存在する歯周病菌により、歯肉の発赤、腫れ、出血などが起きる病気です。歯周外科治療とは歯肉を切開・剥離し、内部に残存しているよごれを取り除き歯茎をきれいにする方法です。しかしながらこれだけでは吸収してしまった歯槽骨はあまり回復しません。当院ではリグロス(歯周組織成長因子)を使用した歯周組織再生療法を併用しており、これにより歯槽骨などの歯周組織の再生を促します。この治療により進行した歯周病でも歯を抜かずに治療できる可能性があります。
➤インプラント治療
インプラントは歯を失った場合に骨の中にチタン製の人工歯根を植え込む方法です。装着後はご自分の歯のようにかむことができ、隣の歯に負担をかけないのがメリットです。デメリットとしては治療期間がブリッジや義歯よりも長くかかり手術が必要なこと、自費治療となることです。また骨がないところには植えられないのでその場合造骨手術がさらに必要となります。当院では世界的メーカーのストローマンインプラントを使用しており長期的な機能と自然な審美性を維持することができます。手術に際してはCTとステントを利用し、正確な位置にインプラントを埋入することにより神経障害や血管損傷などのリスクを回避するようにしています。インプラント埋入手術22万円~(税込み、上部構造は含みません)。
お知らせ
最終更新日:2024年06月19日