独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

診療科のご案内

注射薬室

業務内容

1.  注射用抗がん剤調製業務

当院では、外来、入院を含め院内で治療に使われる注射用抗がん剤を薬剤師が調製します。注射用抗がん剤の調製は正確・清潔・安全をモットーに「安全キャビネット」という設備を用い、クリーンな環境下で、無菌的に行っています。外来の化学療法に関しては、抗がん剤だけでなく、前投薬で用いられる一般薬の調製も行っています。薬剤部では平日はもちろん、休日(土日、祝日)も抗がん剤の調製を行っています。

このような調製作業以外にも薬剤師は様々な形で抗がん剤に関わっています。まずお薬が患者さんに適した投与量であるか、また投与間隔・投与時間が適切であるかなど様々な項目に関して複数の薬剤師により確認・管理を行っています。

また、当院では薬剤師が医師と協働しレジメン作成を行っています。レジメンとは抗がん剤の治療計画のことで、現在では抗がん剤の投与はレジメンに従い行われることが一般的になっています。レジメンは院内の専門の委員会において審査・承認がなされますが、その委員会の事務局として薬剤師が大きく関わっています。このように薬剤師は様々な形で安全な抗がん剤投与の推進に大きく貢献しています。


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薬の量が正しいかなどコンピューターを

使ってチェックしています
抗がん剤の調整をしています


2.  高カロリー輸液調製業務

病気によって食事を摂れない患者さんや、食事だけでは栄養摂取が不十分な患者さんには、通常の点滴ではなく中心静脈という太い血管から栄養補給の点滴を行うことがあります。このような栄養摂取の方法を中心静脈栄養法(TPN)と呼びます。TPNに用いる点滴は栄養分に富んでいるため細菌繁殖の原因となり易いので、薬剤師はTPNに用いる点滴が細菌に汚染されないよう「クリーンベンチ」という設備を用い無菌環境下で点滴の混合を行っています。

また、TPNに用いる点滴を調製する前には、患者さんにとって必要なカロリーや栄養素が適切に処方されているか、混合すべき薬剤に混ぜることが不適切な薬剤が含まれていないかなど、様々な観点から処方内容の確認を行っています。

さらに薬剤師は栄養サポートチーム(NST)の一員として、医師、看護師、栄養士、臨床検査技師、言語聴覚士らと共に、栄養状態の改善が必要とされる患者さんを対象として、適切かつ質の高い栄養管理の提供に取り組んでいます。

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高カロリー輸液の無菌調製を行っています


3. 院内製剤業務

医療現場では、高度な医療を実践するために市販されていない薬剤が必要とされることがあります。このような病院独自で作る薬剤を院内製剤と呼びます。院内製剤は患者さんの病態やその必要性に応じ、医師の依頼によって薬剤師が調製を行います。当院では院内製剤として散剤、軟膏剤、液剤、坐剤、さらに点眼剤、注射剤などの無菌製剤の調製も行っています。

調製に際しては、文献等より有効性、安全性の確認を行い、製剤の安定性をも踏まえて製剤化が可能かどうかの検討を行います。更に調製に用いる機器類のメンテナンス、調製作業マニュアルの整備など日々、院内製剤の正確性・安全性の確保に努めています。

調製した注射液をアンプルに入れ閉じているところです
液剤を調製しています 軟膏剤を調製しています

薬の補給

 

病棟や外来診察室で使用する処置用の医薬品や消毒剤、浣腸薬などを用意して出しています。

患者さんに必要なとき、すぐに使えるよう定期的に補給しています。

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最終更新日:2023年11月06日

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