独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

特殊外来

黄熱ワクチンを受けられる方へ

黄熱ワクチン接種は完全予約制になっています。
事前申し込みが必要です。 当ページの「黄熱と黄熱ワクチンについて」の説明をよく読んだ上でのお申し込みをお願いします。
申込みはこちらからです。
黄熱ワクチン接種申込み

黄熱について

 黄熱は蚊が媒介するウイルス感染症で、サハラ以南のアフリカと南米の熱帯地域で発生しています。有効な治療法は確立されておらず、ワクチンでの予防が重要です。人から人への直接感染は報告されていません。
 過去の感染やワクチン接種である程度の免疫を持つアフリカの流行地域の住民の致死率は、2023年以降の症例で11%と報告されていますが、ワクチン未接種の免疫がない渡航者が発症した場合の致死率はより高いと推定されます。
 黄熱流行地域に渡航する方は基本的には予防接種を受けてから行くので、渡航者が現地で黄熱に感染して発症することは極めて稀ですが、1970年~2015年の間に西アフリカや南米に渡航した欧米先進国の渡航者の間で11件の黄熱が報告され、そのうち8件は死亡しています(致死率:72.7%)。(黄熱ワクチンを接種していたのは1人だけで、その渡航者は生還)

CDC Yellow Book 2024

https://wwwnc.cdc.gov/travel/yellowbook/2024/infections-diseases/yellow-fever

 また、2016年~2018年のブラジルでの流行では2155人が黄熱と確定診断され、745人が死亡したと記録されています(致死率:34.6%)

Viruses. 2020 Oct 30;12(11):1233.

Re-Emergence of Yellow Fever in Brazil during 2016-2019:



このように有効な治療法がなく致死率が高いことから、黄熱は流行地へ渡航する際に入国審査時に予防接種国際証明書の提示が必要と定められている唯一の感染症となっています。

渡航にあたり黄熱ワクチン接種が必要な国と地域:黄熱リスク国と黄熱予防接種国際証明書要求国

注意事項

  • 黄熱ワクチン接種日は、毎週水曜日(祝日・年末年始除く)の13:30~14:30限定です。
  • 接種申し込みの締切は、接種日の前の週の金曜日までとなります。
  • イエローカード(黄熱予防接種国際証明書)は接種日にお渡しいたしますが、有効になるのは接種10日後(接種日の翌日を1日目とする)からですので、日程に余裕を持って申し込みしてください。
  • 黄熱予防接種国際証明書の有効期限は、2016年7月11日以降「接種10日後から10年間」から、「接種10日後から生涯有効」へと変更されました。手元にある有効期間が切れた黄熱予防接種国際証明書も生涯有効なものとして取り扱われ、更新手続は不要です。
  • 接種希望者が日本語を話すことができない場合は、通訳可能な方の同伴をお願いします。(コミュニケーションできない場合は接種不可)
  • 入国にあたり黄熱の予防接種国際証明書を要求される国、黄熱の予防接種が推奨されている国、複数国渡航でトランジットにおいて黄熱予防接種国際証明書が必要となる国への渡航者が対象です。
  • 国際緊急援助機関への事前登録のためなどで出発日が未定の場合は、仮の渡航予定日を入力して下さい。

接種の申し込みの際は以下の「黄熱ワクチン接種のご案内」「注意事項」をご覧いただき、申込みフォームに入力して下さい。

申し込み方法

□黄熱ワクチン接種は完全予約制です。

□申し込みは本人または保護者から、オンラインでのみ受け付けています。

接種
日時
毎週水曜日(祝日・年末年始除く) 13:30~14:30
申込み者 18歳以上の方は、必ずご本人が申し込みください。
18歳未満の方は、必ず保護者が申し込みください。
※外国語通訳を除き代理予約は受付けていません。
申し込み JCHO大阪病院HP「黄熱ワクチン接種申込み」のフォームから申し込みを行って下さい。
※電話での申込みは受け付けていません。
申込み
締め切り
接種日の前の週の金曜日
予約枠が満員になった場合、前週金曜より前でも申込みを締め切らせていただきますので、早めにご予約ください。
申込みの
所要時間
 1人当たりおよそ10~15分要します。
健康状態(既往歴、現病歴、内服薬、妊娠の有無など) から、黄熱ワクチン接種が可能かどうかを判断します。
ご協力をお願いします。
接種の可否  申込みフォームの内容を見て、接種可能かどうかを判断いたします。接種可能と判断された場合のみ接種日の予約に進むことができます。
 接種できないと判断された場合、黄熱ワクチン禁忌証明書を発行することも可能です。


料金・支払い方法

料金 黄熱予防接種費用:一人 16,800円
黄熱予防接種国際証明書 発行手数料:一人 880円
計:17,680円
 •小児も成人と同額です。
支払い方法 黄熱予防接種のお支払い方法は収入印紙のみです。現金やクレジットカードなどその他の方法でのお支払いはできません。
•郵便局などで17,680円分の収入印紙(超過分の返金不可)を事前購入し、当日持参してください。
•複数人が接種される場合は、必ず1人分ずつ分けて購入してください。
黄熱以外のワクチン接種費用は、現金やクレジットカードでのお支払が可能です。


接種当日の注意事項

接種当日は、時間厳守でお願いします。

当日の
持ち物
必須
 1.パスポート
 (名前が書かれたページのコピーや写真も可)
 2.黄熱問診票  問診票 (記入見本)
  ※事前に記入の上、ご持参ください。
 3.申請書    申請書 (記入見本)
  ※事前に記入の上、ご持参ください。
 4.収入印紙(事前に郵便局などで購入)
 5.16歳以上18歳未満の方 保護者同意書
  1人で来院する場合は、保護者に保護者同意書を記入してもらった上で、当日ご持参ください。
 6.健康保険証(体調悪化時の保険診療用)
 7.診察券(初診時は不要)
可能なら
 8.おくすり手帳
 9.母子健康手帳(特に小児)
 10.接種日の前後1か月のワクチン接種予定表
集合時間
場所
•接種可能と判断されたら、接種希望日の中から正式な受診時間をお伝えします。
•当日は1階医事課受付で受付をしていただいた後、接種場所である13階ワクチン・渡航外来にお越しください。
予約時間から大幅に遅れると接種できない場合があります。くれぐれもご注意ください。
駐車券をお持ちの方は、受付時に提出をお願いします。
所要時間 •受付から終了まで1時間程度かかります。時間にゆとりをもってお越しください。
(体調確認のため接種後30分間お待ちいただいた後で黄熱予防接種国際証明書をお渡しします)
•ワクチンの準備後に被接種者の都合で接種取り止めとなり、準備したワクチンを廃棄しなければならなくなった場合は、ワクチン代の返金はできませんのでご留意ください。/b>
接種後の
注意事項
•特に接種後の日常生活の制限は必要ありませんが、激しい運動や過度な飲酒は避けましょう。
•他の生ワクチンを別の日に接種する場合には、4週間以上間隔を空ける必要があります。
(当日同時に接種することは可能です)
•接種後2ヶ月間は妊娠を控えて下さい。
•授乳中の方は少なくとも2週間(できれば4週間)は授乳を中止してください。
•黄熱予防接種国際証明書は生涯有効です。無くさないよう大事に保管しましょう。


注意事項

黄熱ワクチンを接種できない方

下記に当てはまる方は、黄熱ワクチンを接種できません。

 • 生後9か月未満の乳児

 • 免疫低下、免疫不全の病気の方

    o 未治療のHIV

    o 先天性免疫不全症

    o 白血病・リンパ腫

 • 薬などの影響で免疫低下状態にある方

    o 免疫抑制剤

    o ステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)

    o 関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群などの膠原病の薬

    o 抗がん剤

    o 放射線治療

 • 臓器移植後の方

 • 胸腺に関係する病気の方や手術を受けた方

 • 重症筋無力症の方

 • 妊娠中の女性、妊娠している可能性がある女性

 • 過去に黄熱ワクチンで重度のアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が起きた方

 • ゼラチン・ゼリーによるアレルギーがある方

 • その他、医師が接種できないと判断した場合

※ 当日37.5℃発熱や体調不良がある方は接種をお断りする場合があります。

  体調不良な方は事前に電話(06-6441-5451)でご連絡ください。



黄熱ワクチンの接種が可能かどうか、医師に相談が必要な方

 下記に当てはまる方は、黄熱ワクチンを接種が可能かどうか、医師と相談する必要があります。

 • 60歳以上の方(重い副反応が出やすくなります)

 • 鶏卵・鶏肉アレルギーがある方

 • 授乳中の女性

    o 黄熱ワクチン接種を受けた母親の母乳を介して乳児が黄熱ワクチン
     ウイルスに感染したという報告があります。接種後少なくとも2週間
     (できれば4週間)は授乳を控えてください。

 • 多発性硬化症の方

    o 黄熱ワクチンを接種後に、多発性硬化症が一時的に悪化する恐れがあります。

 • その他、医師の判断による場合



年齢や病気の状態によっては、接種をお勧めしない(接種をお断りする)場合もあります。

接種後の副反応

 他のワクチン同様に接種部位付近の腫れ、頭痛、倦怠感、発熱などの症状が生じることはありますが、2~3日で自然に回復することがほとんどです。ごく稀な重度の副反応として以下が知られています。

黄熱ワクチン関連神経向性疾患(YEL-AND):

 ワクチン接種後に発生するギラン・バレー症候群や急性散在性脳髄膜炎などの神経障害を総称したもので、ワクチン接種後2~56日の時期に生じます。発生頻度は10万回接種あたり0.8人程度で、高齢者で発生率が高いことが知られており、60歳以上では10万回接種あたり2.2人程度と報告されています。

黄熱ワクチン関連内臓疾患(YEL-AVD):

 ワクチン成分のウイルスによる多臓器不全です。発症後の致死率は約50%と高いです。発生頻度は10万接種あたり0.3人程度で、発症率は高齢者で高く、60歳以上で10万人に1.2人程度と報告されています。

黄熱ワクチンを接種できないと判断された場合

 入国時に黄熱の予防接種国際証明書の提示が必要な方が、健康上の理由により黄熱ワクチンを接種できない場合には、黄熱ワクチン禁忌理由書を発行することが可能です。

 ただし、禁忌理由書は黄熱予防接種国際証明書に代わるものではなく、入国可能かどうかはあくまで現地の担当官の判断となり、渡航先への入国を保証するものではありません。必ず事前に禁忌理由書での入国が可能か、渡航先国の大使館や領事館に確認してください。

 なお、禁忌理由書は今回の渡航に関してのみ有効です。

 黄熱は蚊に刺されることで感染する感染症です。黄熱ワクチンを接種できないけど黄熱リスク地域に渡航する方は、現地では虫除け剤を使用したり肌の露出を避けるなど、蚊に刺されないよう厳重な防蚊対策を行いましょう。

料金 黄熱接種禁忌理由書:一人 5,500円
  • 現金やクレジットカードでのお支払が可能です。
  • 別途初診料:3,150円、または再診料:1,000円がかかります。

未成年者への対応

 16歳未満の方が黄熱ワクチンを接種する場合は、必ず保護者の同伴をお願いします。接種当日に16歳以上18歳未満の方は保護者同伴は必須ではありませんが、一人で受診される場合は保護者同意書の持参が必要です。

※ 接種当日に保護者が同伴する場合は、保護者同意書は不要です。


保護者
同意書
  保護者同意書 (記入見本)
注意事項 ・署名欄には必ず保護者が直筆で署名してください。
・接種当日は必ず署名済みの原本を持参してください。
・保護者が遠くにお住まいの場合は、事前に本人宛に郵送するなど接種当日に持参できるようにしてください。

黄熱予防接種国際証明書再交付について

 黄熱予防接種国際証明書は生涯有効です。無くさないよう大事に保管しましょう。JCHO大阪病院で黄熱ワクチンを接種された方で、黄熱予防接種国際証明書を紛失、あるいは氏名等の書き換えが必要で再交付を希望される方は、以下より大阪検疫所で手続きを行って下さい。

手続き
方法
黄熱接種証明書の再交付手続きについて

最終更新日:2025年03月17日

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